SD-WAN導入のための安全で効果的なベストプラクティス5選

企業ネットワークは急速に複雑化し、分散化しています。クラウド・コンピューティング、リモートワーク、モバイル、モノのインターネット(IoT)の普及に伴い、企業ユーザーやIT資産はあらゆる場所に配置され、それぞれが接続性を必要としています。

ソフトウェア定義WAN(SD-WAN)は、セキュアで高性能な企業WANを、既存のネットワーク上に実装する機能を提供します。しかし、組織にその完全な価値を提供するためには、SD-WANインフラストラクチャは慎重に設計・実装されなければなりません。

SD-WAN ベストプラクティス 

SD-WANの導入が不完全だった場合、組織に重大なリスクがもたらされます。SD-WANの設計および導入には、以下のベストプラクティスを考慮しなければなりません。

ユーザーをサポートするSD-WANデバイスの位置

SD-WANは、さまざまな拠点間で安全かつ最適化されたネットワークルーティングを提供します。多くの場合、企業は支店やクラウドエッジの近くにSD-WANルーターを導入します。

リモートワーカーにとっても、SD-WANは有益です。最適なネットワーク接続を実現するためには、SD-WANソリューションの導入により、リモートワーカーのパフォーマンスを最大化する必要があります。つまり、SD-WANエッジまでのリモートトラフィックの距離を最短にすることを意味しています。

高品質ネットワーク接続の使用

SD-WANは、ブロードバンドインターネット、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)、モバイルネットワークなどの異なるネットワーク接続上でトラフィックをスマートにルーティングすることにより、ネットワークのパフォーマンスと信頼性を向上させるように設計されています。SD-WANデバイスにトラフィックが送信されると、ネットワーク状況に基づいて最適なパスが選択されます。

しかし、ネットワーク接続が自由に使える代わりに、ネットワークのパフォーマンスと信頼性を高めるSD-WANの能力が制限されてしまいます。ブロードバンドインターネット同様、利用可能な接続が本質的に信頼できない場合、SD-WANはこの問題を解決することはできません。SD-WANへの投資価値を最大化するには、期待されるレベルのパフォーマンス、待ち時間、信頼性を提供するネットワーク接続の使用が不可欠です。

拡張性を考慮した設計

継続的に増加している企業の帯域幅に対応するため、SD-WANは現在および将来のネットワーク要件をサポートのために拡張可能である必要があります。専用ハードウェアを使用してSD-WANを導入した場合、ソリューションの拡張性が制限され、将来的にアップグレードまたはハードウェアの追加が必要になります。企業は、その代わりにクラウドのスケーラビリティを活用し、組織のニーズに応じて成長するSD-WANソリューションを使用すべきでしょう。

セキュリティとネットワークの統合

SD-WANはネットワークソリューションであり、セキュリティソリューションではありません。目的地までトラフィックを安全かつスマートにルーティングできても、組織とその従業員を高度なサイバーセキュリティの脅威から保護するために必要とされる高度なセキュリティ検査やポリシー施行が実装されていません。

そのため、SD-WANはネットワークセキュリティとともに導入する必要があります。企業はリモートワークとクラウドの増加に伴い、ネットワーク境界の防御を通過するトラフィックを信頼できなくなり、またトラフィックのバックホールを行うことはSD-WAN導入の目的を失うことになってしまいます。セキュアなSD-WANの導入とは、ネットワークに強力なセキュリティを実装することに他なりません。

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統合ソリューションの検討

企業はしばしば、重要なネットワーキングとセキュリティソリューションの導入の際に、必要な機能を提供するポイントソリューションを導入するアプローチをとります。しかし、その結果、監視、運用、管理が難しく、高コストのITアーキテクチャが肥大化してしまうのです。

セキュアSD-WANの導入時にこのアプローチを取ってしまうと、問題を悪化させる可能性があります。各SD-WANデバイスは完全なセキュリティ・スタックでサポートされる必要があるため、最終的には各拠点に複数のソリューションを導入して運用することになってしまいます。

この問題に、SASE(セキュアアクセスサービスエッジ)が解決策を提供します。SASEは、クラウドベースのセキュリティサービスとして提供される完全なネットワークセキュリティ一式と、SD-WAN機能を統合しています。組織はSD-WANを使用することで、最小限のコストと運用オーバーヘッドでWANインフラを実装し、保護することができます。

Cato SASEクラウドによる安全で使いやすいSD-WANの実装

SD-WANの正しい設計と展開こそが、組織がSD-WANの利点を最大限に活用する唯一の道です。そうすることで、ネットワーク パフォーマンスの低下、セキュリティの低下、ユーザー エクスペリエンスの低下を回避できます。

Cato SASEクラウドは、SD-WANのベストプラクティスに従い設計されたSD-WAN機能を提供し、組織に次のメリットをもたらします。

  • グローバルな展開:Cato SASEクラウドは、80箇所以上のPoPを持つ、グローバルに分散されたネットワークです。これにより、リモートワーカーは最小限の遅延で企業 WANへとアクセス可能となります。
  • 最適化されたネットワーク:Cato SASEクラウドは、専用のティア1キャリアにリンクされたネットワークを通じて接続されています。この接続は、公衆インターネット上で実行されるSD-WANソリューションよりも優れたネットワークパフォーマンスと回復力を提供します。
  • 統合されたセキュリティ:SASEソリューションとして、Cato SASEクラウドはSD-WANと完全なネットワークセキュリティスタックを統合します。この統合は、ネットワーク・パフォーマンスやユーザー・エクスペリエンスを損なうことなく、高度な脅威防御の提供を実現します。
  • クラウドベースでの展開:グローバルなプライベートバックボーンにより接続された、PoPのグローバルネットワークとして、Cato SASEクラウドは展開されています。その結果、現場のアプライアンスベースのソリューションよりも高い拡張性、可用性、回復力の提供を可能とします。
  • マネージドSD-WAN:Cato SASE CloudはマネージドSD-WANサービスとしての利用が可能です。これにより、SD-WAN導入の設定、管理、更新の手間から開放されます。

SD-WANはネットワークパフォーマンスの向上に貢献しますが、潜在的なセキュリティ・リスクももたらします。Cato SASEクラウドは、PoPネットワーク上に構築され、グローバルなプライベートバックボーンで接続された単一のソフトウェアスタックに、SD-WANとネットワークセキュリティを統合することによってこれを解決します。Cato SASEクラウドを使用し、SD-WANとSASEを実装することで、組織のネットワークパフォーマンスとセキュリティがどのように最適化されるのかについて詳細をご覧ください。

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