2025年10月16日 2m read

SASEとゼロトラストで将来を見据えた事業基盤を構築  

Makiko Yamada
Makiko Yamada

概要

今日の企業は絶え間ない変化に直面しています。デジタルトランスフォーメーション(DX)、クラウド移行、ハイブリッドワーク、M&Aが急速に進み、そのスピードに追いつけていないIT組織がほとんどです。ビジネスにおいてスピードと俊敏性が求められる一方で、IT部門やセキュリティ部門はしばしば、断片化したツール、レガシーシステム、スキル不足の制約を受けます。 

その結果、CxO(各部門の最高責任者)は「イノベーションの促進」と「企業のセキュリティ確保」という二つの優先事項の間で板挟みになっています。CxOは、新たな取り組みを迅速にサポートし、リモートユーザーをつなぎ、拡大する攻撃対象領域を保護することを期待されていますが、さらなる複雑化やリスクの増加は避けなければなりません。 

CxOの課題:スピードと複雑さ 

従来のインフラは、スピードを最優先に構築されたものではありません。CxOの視点で見れば、ITシステムおよびセキュリティシステム全体を十分に可視化できず、また統合も手動で行われているため、重大なビジネスリスクが存在します。データやツールが断片化することで、IT部門は脅威をリアルタイムで検出できず、セキュリティインシデントやパフォーマンスの問題への対応が遅れます。たとえば、別々のツールから発せられたアラートが相互に関連付けられていないために、重大な侵害が数週間にわたって見逃される可能性があります。  

また、ネットワーク、セキュリティ、アクセス制御の運用がサイロ化することで、ポリシーの不整合や構成ミスが生じ、アクセス権の過剰付与やファイアウォールルール間の矛盾が発生します。これらは単なる技術的な見落としではなく、組織の信頼、評判、コンプライアンス体制に直接影響を与える構造的な脆弱性を表しています。  

CxOは、ビジネスと共にスケールし、進化するニーズに適応し、運用を簡素化できるインフラを必要としています。それはつまり、アーキテクチャを再考し、余計な手間やコストなしでパフォーマンス、セキュリティ、制御をグローバルに実現できる、統合型のクラウドネイティブプラットフォームを選ぶべきことを意味します。そうすることで、IT部門は、ビジネスの成長を後押しする戦略的存在になることができます。 

ゼロトラストとSASEを戦略的基盤に  

ゼロトラストは、独立したセキュリティ製品として捉えられがちです。しかし実際には、より広範なアーキテクチャ、具体的にはSASE(セキュアアクセスサービスエッジ)の一部として実装することで、そのポテンシャルを完全に解放することができるのです。 

ゼロトラストでは、暗黙の信頼を排除します。ユーザーがどこにいるかや、何にアクセスしているかに関係なく、ユーザーアイデンティティ、デバイスポスチャ、そしてコンテキストを考慮したリスクに基づき、アクセスポリシーを適用します。しかし、従来のネットワークは、このレベルの可視性と制御を分散環境全体で一貫して実現できる設計にはなっていませんでした。 

ここで登場するのがSASEです。SASEは、ネットワークとセキュリティを単一のクラウドネイティブプラットフォームに統合するもので、ゼロトラストはその重要な柱の一つとなっています。SASEにゼロトラストが組み込まれることで、組織は単一のポリシーモデルを通じて、すべてのユーザー、デバイス、サイト、アプリケーションに強力なアクセス制御を適用できます。 

ゼロトラストは、単なるアクセス制御の仕組みではありません。SASEではゼロトラストが総合的に運用に落とし込まれており、すべてのユーザー、拠点、アプリ、データフローを対象に、一貫性のあるセキュリティの仕組みが構築されます。一元的なポリシー、リアルタイム検査、統一的な可視化機能を通じて、SASEはスタンドアロン型ソリューションの能力を超えた、強力なゼロトラスト保護を実現します。企業は、ゼロトラストを組み込んだSASEを採用することで、戦略的にアジリティとレジリエンシーを高め、将来の変化に備えることができます。 

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差別化要因としてのCato SASE Cloud Platform  

将来を見据えた多くの組織が、ゼロトラストを崇高なビジョンとみなしつつも、それを効果的に実装するのに苦労しています。Catoは、ゼロトラストを現実化し、運用可能でスケーラブルなものとすることで、この状況を一変させます。 

 Catoは、ブランチオフィス、リモートユーザー、クラウドワークロード、IoTデバイスなど、あらゆる場所にゼロトラストアクセスを拡張します。対象ごとに別々のソリューションを用意する必要はありません。すべてのセッションが、リアルタイムのトラフィック検査と継続的なリスク評価の対象となり、コンテキストの変化に合わせてアクセスの決定が動的に行われます。 

ポリシー管理は完全に一元化され、IT部門はアクセス制御を一度定義するだけで、あらゆる場所でそれを適用できます。ポリシーの変更はグローバルに適用され、手動更新や特定地域に対する例外設定などは必要ありません。この一元的なアプローチにより、運用の複雑さが大幅に解消され、ヒューマンエラーが最小限に抑えられ、セキュリティポスチャが改善します。このアーキテクチャなら、すべてのユーザー、デバイス、拠点を一貫性のある形で、確実に保護することができます。その結果、CxOはインフラの断片化やポリシー適用の不整合といった制約から解放され、ビジネスの成長とDXを自信を持って推進することができます。 

Catoのゼロトラストは実用的です。ゼロトラストをただの戦略ではなく運用に落とし込むのに必要な強制力、効率性、グローバルな一貫性を提供します。 

Catoでビジネスを守る  

CxOは、俊敏性、セキュリティ、スケールをサポートするCatoのアーキテクチャにより、複雑化を回避しつつ、将来の変化に対応可能な企業を構築することができます。以下の4つの重要な要件を満たすことが、その出発点となります。 

  • 基盤となるのは統合です。今日のIT・セキュリティスタックはあまりにも断片化しており、多くのベンダー、コンソール、ポリシーに依存しています。Catoの統合プラットフォームなら、ネットワークとセキュリティを統合し、リスクと運用の負担を軽減しながら、完全な可視化を実現します。 
  • クラウドネイティブな設計により、ビジネスニーズの進化に応じてスケール可能なプラットフォームを提供します。Catoは、ハードウェアの制約を受けることなく、迅速なデプロイ、シームレスな更新、瞬時のグローバルリーチを可能にします。 
  • ゼロトラストをあらゆる領域に適用するのは、もはやオプションではありません。Cato SASE Cloudとゼロトラストはコンテキストを認識し、場所に関係なく、すべてのユーザー、デバイス、アプリケーションを対象に一貫したセキュリティ機能を提供します。 
  • 一元的で自律的な運用が鍵となります。Cato SASE Cloudは、マンパワーが比較的少なく、予算の制約が厳しい組織を念頭に設計されています。IT部門は、自動化の機能を活用し、単一のコンソールからポリシー、パフォーマンス、脅威を管理することができます。 

CxOにとっては、Catoを使用してこれらの4つの要件を満たすことで、セキュリティアーキテクチャを成長の制約要因ではなく、実現要因とすることができます。 

結論:Catoはスピーディーな変革を可能に 

CxOは、グローバルに分散した環境全体でイノベーションを促進し、データを保護し、ビジネスの成長を支援するために迅速に行動する必要があります。しかし、レガシーシステムと断片化したツールがそれを妨げています。 

ゼロトラストを組み込んだCato SASE Cloudのように、将来を見据えたプラットフォームを採用することで、CxOは、ビジネスのスピードに合わせて行動できるようにIT部門とセキュリティ部門を変革することができます。複雑さ、インフラの制約、手作業での運用はなくなり、アジリティ、可視性、リスクの軽減が保証されます。ゼロトラストを組み込んだCato SASE Cloudなら、コンテキストを考慮したアイデンティティベースのアクセス制御が可能で、単一のグローバルプラットフォームから包括的なセキュリティを実現できます。 

スケーラブルで、安全で、管理しやすいクラウドネイティブな統合インフラストラクチャを提供するCato SASE Cloud Platformで、ビジョンを実行に移しましょう。 

Cato SASE Cloudとゼロトラストを使用することで、CxOは自信と明確なビジョンを持って変革をリードすることができます。Cato Universal Zero Trustの詳細については、リンク先をご覧ください。

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Makiko Yamada

Makiko Yamada

Makiko YamadaはCato Networksのプロダクトマーケティングマネージャーであり、 SASEクラウドプラットフォームに関する戦略的なコンテンツや、特定の顧客層に合わせてカスタマイズされたマーケティング資料を提供しています。 また、日本市場においては思想的リーダーシップとアナリストリレーションズも担当しています。 Wi-Fi、VPN、IAMの黎明期にエンジニアとして活躍したMakikoは、その後、Fortinetのリージョナルプロダクトマーケティングマネージャーとして約10年間サイバーセキュリティ分野で経験を積んできました。

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