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カールスバーググループはCato SASEで柔軟性と可視性を獲得
人類の歴史において、ビールは何世紀にもわたりその文化の一部となっています。友人と交流し、経験を共有し、思い出を作る時には、冷たいビールが欲しくなるものです。
かつて、ビールの製造工程は大部分が手作業でしたが、今日、大手のビール会社ではその工程のほとんどが自動化されています。こうした自動化の進展を受け、データとネットワークのコネクティビティが同社にとっての生命線となっています。一貫して高い品質のビールを生産するには、人間から機械まで、すべての人と物が常に接続されている必要があります。
カールスバーググループは、世界で3番目に大きなビール会社です。同社のオペレーションは北米、ヨーロッパ、アジアに広がっています。 カールスバーグ社の傘下で140のブランド・700種類のビールを製造するために、300を超える拠点で4万人以上が働いています。こうした大規模なグローバルオペレーションを実現するには自動化が不可欠で、ビジネス上のニーズに対応するために、柔軟でスケーラブルで安全なネットワークが重要となります。
カールスバーグのように広く認知されたブランドにとって、セキュリティはきわめて重要です。優れたネットワークセキュリティの第一歩は、可視性を高めることです。目に見えないものを守ることはできないのですから。 カールスバーググループの最高情報セキュリティ責任者タル・アラッド氏は、次のように語ります。「2022年に技術変革の取り組みを始めたとき、当社のネットワークは非常に断片化されており、利用するソリューションやプロバイダーも地域ごとでバラバラでした」「セキュリティ関連のアプライアンスが複数あるため、可視性が制限されていました。セキュリティポリシーも複数セット運用しなければならず、複雑化が進み、リスクも高まっていました。当社ネットワークが抱えるさまざまな制約により、ゼロトラストを一貫性をもって実装することは困難でした」
ネットワークは、それ以外の点でも問題となっていました。MPLSの導入では頻繁に遅延が発生し、新たな拠点をセットアップするのは大変な苦痛でした。中国でのVPNのパフォーマンスは、政府の規制が厳しくて問題がありました。また、どの地域でも、拠点間を接続するインターネットベースのSD-WANは、VoIPやOffice 365には不向きでした。カールスバーグ社でネットワーク、クラウド、ホスティング担当のグローバルディレクターを務めるローラン・ゲルトナー氏は、「色々なコンソールやサービスを使って、ネットワークを手動で管理する必要がありました」と語ります。
業務効率を高めるという会社のビジョンを考慮すると、シングルベンダーSASEを選ぶべきなのは明らかだと思われました。担当チームはエンドツーエンドのSASEソリューションを希望していましたが、相談した企業の大半は統合度の低いソリューションしか提供しておらず、SASEモデルを構成するには異種の要素を組み合わせる必要がありました。カールスバーグ社は、Cato SASE Cloud Platformクラウドプラットフォームのような完全統合型のソリューションを優先し、いくつかの地域で概念実証を実施しました。
「CatoとのPoCはシンプルでした。西ヨーロッパと香港でセットアップを行い、わずか数日で完全に機能するネットワークを用意できました」とゲルトナー氏は語ります。アラッド氏によれば、「アジア地域の技術責任者が電話をかけてきて、『Catoが送られてきて、電源を入れたら、こいつが本当に使えるんだよ!』と言っていた」そうです。
カールスバーグ社のネットワーク構築はシンプルかつ簡単に完了
アラッド氏とそのチームは、西ヨーロッパの約140の拠点に、200の回線を持つCato SASE Cloud Platformクラウドプラットフォームを4か月で展開する必要がありましたが、これを前倒しで実現しました。1週間で20~30の拠点をCatoに移行したこともあります。現在、カールスバーグ社のネットワークは、220以上のサイト、1万5000人のユーザーをカバーしています。
「当社が現在使用しているのは、SD-WAN、WAN最適化、グローバルプライベートバックボーン、そしてSDPを使用したリモート接続といった、Cato SASE Cloud Platformクラウドプラットフォームのネットワーキング機能です。今では、ユーザーは常に接続され、常に保護されている状態です」(ゲルトナー氏)。「ネットワークの管理と構成は、以前はネットワークが断片化していたため、当社にとって大きな悩みの種でした。Cato Management Applicationを利用すれば管理を一元化でき、変更を実施して数分でネットワーク全体に伝播させることができます。
今では、新規拠点の追加が格段に容易になり、IT部門はより迅速・機敏にビジネスに貢献できるようになりました。 「サプライチェーンに属する人々が、より顧客に近い場所にいるために新たな倉庫を開設することはよくあります。通常、倉庫を接続するための期間は1か月未満です」(ゲルトナー氏)「今では、数日でCatoを稼働させられます」さらに、ゲルトナー氏は、中国の拠点が現地のCato PoPによって十分にサポートされており、古いVPNの問題を解消しつつ、現地の規制に準拠できているとも語っています。
総合的に見て、カールスバーグ社はCatoとの協働により、最も重要なこと、すなわちビジネスのサポートにリソースを割けるようになりました。「Catoと仕事をするということは、一社のプロバイダーが当社をエンドツーエンドでサポートしてくれることを意味します」(ゲルトナー氏)「その結果、我々はユーザーエクスペリエンスの向上とビジネス要件への対応を、以前よりもっとスピーディーに実現することに集中できます」
完全な可視化がITチームにあらゆる面で恩恵をもたらす
「当社は、Catoプラットフォームのグローバル展開の最終段階にありますが、これによって自分たちの業務がどれだけ改善されるかはすでに明らかです」(アラッド氏)「その一番良い例が、可視性です。Catoネットワークに接続するサイトはすべて、グローバルなトポグラフィ(物理的構造)の一部になります。我々は、任意の時点におけるネットワークをリアルタイムで確認できます。何が起きているかが、サイト単位ではなく、ノートPCの端末レベルで正確にわかります。ネットワークに接続するデバイスはすべて、その健全性、何にアクセスする必要があるのか、そして資格の有無がチェックされます。このレベルまで可視化できるのは、Catoによって得られた最大の恩恵の一つです」
アラッド氏は、レガシーネットワークでは、グローバルに可視化することができず、予防保守や問題が発生した際のトラブルシューティングが困難であったと語っています。「最近あるインシデントが発生したのですが、従来の環境であれば、状況を理解するのに数日かかっていたと思われます」「Catoのおかげで、問題を数時間で特定し、かなり迅速に解決することができました。それだけで、Catoプラットフォームは導入する価値があります」
アラッド氏は、セキュリティとネットワークの統合により、日々の業務が単一のコンソールから実行できて容易であると語ります。「ネットワーク上で実際に何が起こっているのかについて、今では格段に理解度が上がっています。問題が発生した際には、それがオペレーションの問題かセキュリティ上の問題かをすばやく確認し、適切な人員に対処させることができます。カールスバーグにおけるセキュリティのあり方に対するビジョンが、Catoのおかげで大きく実現に近づいています」
アラッド氏は次のように語ります。「Catoのおかげでオペレーションが本当に楽になり、ビジネスの保護をさらに強化することができます。Catoのプラットフォームを利用することで、管理を一元化してすべてを監視できます。また、ネットワークやビジネスで何が起きているのかを理解するのに必要な正しいデータが得られます。