知っておくべきネットワーク関連略語23選

WANが何の略語かをご存知の方は多いと思いますが、他のネットワーク関連の略語についてはどうでしょうか。ここでは、WANの最新情報の入手に役立つ主な略語をご紹介します。

SASE

Secure Access Service Edge (セキュア・アクセス・サービス・エッジ、SASE)は、ネットワークとセキュリティの機能をクラウドベースの単一ソリューションに統合したものです。SASEは、SD-WANのネットワーク最適化機能と、次世代ファイアウォール(NGFW)、セキュアWebゲートウェイ(SWG)、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)などを含むフルセキュリティスタックを統合します。この用語を生み出したガートナーは、SASEは「ネットワークセキュリティの未来」と位置づけています。

SD-WAN

Software-Defined Wide Area Network (SD-WAN) は、ブロードバンド、MPLS、5G/LTEなど複数の異なるメディアにおいて、最適なトラフィックルーティングを提供する仮想WANアーキテクチャです。SD-WANは、利用可能な最良の経路を選択することにより、ブロードバンドインターネット接続よりも優れたパフォーマンスと信頼性を提供します。ただし、SASEの一部としてSD-WANを導入しない場合、グローバルな接続性やネットワークの最適化、WANとインターネットのセキュリティ、クラウドの高速化、リモートユーザーのサポートができないことにご注意ください。

MPLS

Multiprotocol Label Switching (マルチ・プロトコル・ラベル・スイッチング、MPLS) は、長いネットワークアドレスの代わりに短いパスラベルを使って、通信ネットワーク上のトラフィックのルーティングをします。MPLSは、トラフィックフローのパフォーマンスと信頼性を向上させますが、容量に制限があり、高価で柔軟性に欠けるソリューションであることに変わりはありません。

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PoP

A Point of Presence (PoP) (ポイント・オブ・プレゼンス、PoP) は、SASEやSD-WANアプライアンスといったネットワークへのアクセスポイントです。トラフィックはPoPを介することで、これらのネットワークに出入りできます。ガートナーによると、最近台頭しているエッジアプリケーションの多くは「クラウド配信ベースのアプローチが必要であり、多くのPoPを持つプロバイダーが有利である」そうです。

出典: Market Trends: How to Win as WAN Edge and Security Converge Into the Secure Access Service Edge, 29 July 2019, Joe Skorupa, Neil MacDonald

VPN

Virtual Private Network 仮想プライベートネットワーク、VPN)ソリューションは、ネットワーク間、またはネットワークとリモートユーザー間に、暗号化された接続を提供します。VPNを介して送信されるトラフィックは、まるでリモートデバイスが企業リソースへのフルアクセスが可能なネットワークに直接接続されているかのように動作します。VPNはきめ細かなセキュリティ、グローバルな拡張性、パフォーマンスの最適化機能を備えていないため、これまでVPNに依存してきた企業は、クラウドへの移行や、どこでも仕事ができるという現実にそぐわないことに気付きはじめています。

UC

音声、メッセージング、ビデオ会議など、企業のコミュニケーション・サービスを統合することを Unified Communications (ユニファイド・コミュニケーション、UC)といいます。UCは、複数の通信メディアにおいて一貫性のあるユーザーインターフェイスとエクスペリエンスを実現しますが、地理的に分散した高性能で信頼性の高いネットワークを必要とします。

UCaaS

音声、メッセージング、ビデオ会議など、企業のコミュニケーション・サービスを統合することを Unified Communications ユニファイド・コミュニケーション、UC)といいます。UCは、複数の通信メディアにおいて一貫性のあるユーザーインターフェイスとエクスペリエンスを実現しますが、地理的に分散した高性能で信頼性の高いネットワークを必要とします。

QoE

Quality of Experience クオリティ・オブ・エクスペリエンス、QoE)は、ネットワークパフォーマンスがエンドユーザーに与える影響を測定します。QoEは、パフォーマンス問題がアプリケーションのパフォーマンスにほとんど影響を与えない場合もある一方、アプリケーションが使用できなくなる場合もあるという事実を考慮します。例えば、SASEはクラウドベースのアプリケーションのトラフィックを、企業ネットワークを通じて中継する必要がないため、VPNよりも高いQoEを提供します。

PbR

Policy-based Routing (ポリシー・ベース・ルーティング、PbR)は、ネットワーク管理者が定義したポリシーに基づき、ネットワークフローをルーティングします。特定の種類のトラフィックを優先的に処理したり、より高価なMPLS回線などの経路の使用も可能です。PbR機能は、SD-WANやSASEソリューションにおいて提供されています。

5G

第五世代モバイルネットワークは、最新の携帯電話ネットワークです。前世代よりも高速で、より高密度のデバイスをサポートします。SD-WANやSASEは、5Gネットワークに接続し、耐障害性を向上させます。

AIOps

IT運用のための人工知能 (AIOps) は、IT運用の改善ため機械学習とビッグデータを使用します。AIOpsは、IT運用のためのデータ処理、意思決定、応答の自動化を実現します。AIOpsの可能性を最大限に引き出すSASEアーキテクチャは、IT部門の負担を減らし、ユーザー体験や収益、成長などの価値あるビジネスゴールへの取り組みを支援します。

VoIP

Voice over IP (ボイス・オーバー・IP、VoIP)は、ブロードバンドインターネットを介した音声通信を可能とします。ネットワークパケットにエンコードされた電話通信データは、従来の電話網ではなく、インターネット経由で目的地まで送信されます。VoIPはUCソリューションと同様、高性能で信頼性が高く、地理的に分散したネットワークを必要とします。

CDN

Content Delivery Network コンテンツ・デリバリー・ネットワーク、CDN)は、ウェブコンテンツのキャッシュコピーを提供する、地理的に分散したサーバーネットワークです。CDNは、エンドユーザーの近くにサービスを移動することでオリジンサーバーの負荷を軽減し、ウェブサイトのパフォーマンスを向上させます。

NaaS

Network as a Service (NaaS)は、ネットワーキング・サービスのクラウドベース提供モデルです。NaaSでは、サービスプロバイダー独自のインフラを使用して、企業が独自のネットワークを展開・管理することができます。SASEはNaaSの一例であり、SASEのPoPは必要とされるネットワークサービスをすべてクラウドベースのアプライアンスで提供します。

ISP

インターネット・サービス・プロバイダー(ISP) は、インターネットアクセスを顧客に提供します。ISPはインターネットアクセスの他に、電子メール、ウェブホスティング、ドメイン登録などの他のサービスも提供することがあります。

uCPE

Universal Customer Premises Equipment uCPE)は、コンピューター、ストレージ、ネットワークを含む汎用オフザシェルフ型のサーバーです。uCPEはネットワーク機能を仮想化することで、ネットワークとセキュリティサービスを提供します。

NFV

Network Function Virtualization (ネットワーク仮想化、NFV)は、専用アプライアンスの代わりに、仮想化サービスを使ってネットワーク機能を提供します。これにより、uCPEやクラウドプラットフォームを利用して、高価な専用インフラと同等の機能提供が実現します。

VNF

Virtual Network Functions(仮想ネットワーク機能、VNF)は、専用のハードウェアアプライアンスに代わる、仮想化されたネットワークサービスです。VNFは、サービスチェイニングにより互いにリンクさせることで、より複雑な機能を実現することができます。VNFとサービスチェーンの利用は、SASEの代替サービスプロバイダーの間で一般的ですが、SASEに必要なサービスコンバージェンスには欠ける部分があります。

SDN

Software-Defined Networks (ソフトウェア定義ネットワーク、SDN)は、コントロールプレーンとデータプレーンを切り離します。ネットワークはソフトウェアで定義され、管理されるため、より柔軟性と適応性が高くなります。SD-WANおよびSASEは、SDNを企業WANに適用した例です。

LAN

Local Area Networks ローカル・エリア・ネットワーク、LAN)は、組織内のコンピューター同士を繋ぐネットワークを指します。通常LANは、1社以上のISPを介してインターネットに接続されています。

BGP

The Border Gateway Protocol は、異なるインターネット上の自律システム(AS)間で、ルーティング情報を交換するためのプロトコルです。それぞれの自律システムがトラフィックをルーティングできるIPアドレスを通知し、ソースAS から宛先に最も近いASへのトラフィックの移動を実現します。

OSPF

The Open Shortest Path First (オープン・ショーテスト・パス・ファースト、OSPF)プロトコルは、自律システム内のトラフィックをルーティングするために設計されています。ダイクストラ法を使用することで宛先への最短経路を特定し、トラフィックの移動距離を最小限に抑え、可能であれば待ち時間も短縮します。

DNS

The Domain Name Service ドメイン・ネーム・サービス、DNS)は、インターネットの「アドレス帳」です。DNSサーバーは、(catonetworks.comなどの)ドメイン名を、コンピューターがトラフィックをルーティングするために使用するIPアドレスに変換します。

上に挙げた略語は、最も一般的で重要なネットワーク関連の略語のほんの一部です。今日のネットワークがどのように機能するのか、詳細はCato Networksの ブログでご確認ください。

 

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