2025年09月29日 2m read

CIOを眠れなくするもの:5つの課題とSASEがもたらす安心感 

Eyal Webber Zvik
Eyal Webber Zvik

過去9年間にわたりSASEビジネスに携わる中で、私はCIO、CISO、ITエグゼクティブなど数百人のITリーダーと話をする機会に恵まれてきました。その会話から見えてきたのは、彼らを夜も眠らせない共通の5つの懸念です。 本稿ではその洞察を共有し、Cato NetworksのSASEプラットフォームがそれらの課題解決にどう貢献してきたかをご紹介します。 

1.可用性と耐障害性 

何があっても事業を止めない 

CIOが最も恐れるのは、インフラ障害による業務停止です。予期せぬ回線障害、ハードウェア故障、地域的な災害などによって、ダウンタイムが評判や収益に与える影響は計り知れません。デジタルファーストの現代では、顧客も社員も常時接続を当然と考えており、数分の停止でも生産性低下や収益損失に直結します。 

Catoで私が見てきたのは、この恐れをいかに自信へと変えられるかということです。当社のSASEプラットフォームはグローバルに分散され、レジリエンスを前提に設計されています。組み込みの冗長構成とインテリジェントルーティングにより、単一障害点を排除します。基幹回線がダウンしたり、データセンターに障害が発生した場合でも、トラフィックは手動介入なしで動的に迂回します。こうしたアーキテクチャにより、常にシームレスなフェイルオーバーと高可用性が実現され、CIOは業務を止めず、評判を損なわないための継続性を確保できるのです。 

2.インフラセキュリティ 

拡大する攻撃対象領域の防御 

サイバー脅威はますます高度化しており、CIOが守るべき環境も同様に複雑化しています。ハイブリッドワークフォース、クラウド資産、そして拡大し続けるデジタル境界を保護するプレッシャーは極めて大きいものです。多くのCIOは、侵害そのものの被害だけでなく、攻撃者が数週間から数カ月にわたり検知されず潜伏し続ける可能性を恐れていると打ち明けています。さらに、セキュリティツールの数が増えるにつれ可視性は低下し、迅速に対応できる自信も薄れていきます。 

Catoでは、統合されたクラウドネイティブアプローチが、セキュリティ態勢を受動的なものから能動的なものへと変える様子を見てきました。当社のSASEプラットフォームは、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)、脅威防止、インテリジェント検査を統合し、継続的に管理・更新します。これにより、単一の可視化・制御基盤を提供し、ITチームが主導権を握ることができます。CIOは、自らの環境が堅固に防御されているだけでなく、迅速な検知と即応体制が常に整っているという確信を得られるのです。 

3.将来への対応力 

変化し続けるビジネスへの対応 

CIOたちは口をそろえて、常に進化し続けるビジネスを支えることがどれほど大変かを語ります。M&A、急速なグローバル展開、あるいは全く新しいデジタル製品の立ち上げなど、ITには即座の拡張と提供が求められます。しかし従来型のインフラは、このような俊敏性を前提に構築されておらず、イノベーションを促進するどころか阻害してしまい、ITをビジネスの推進役ではなくボトルネックにしてしまうことも少なくありません。 

CatoのSASEプラットフォームでは、こうしたビジネス要件に対してITが応答できる速度が劇的に向上するのを目の当たりにしてきました。当社のクラウドネイティブアーキテクチャは、本質的に弾力性を備えています。これにより、チームは新しい拠点、ユーザー、サービスを数か月ではなく数分でオンライン化できます。このような俊敏性によって、CIOは戦略的な取り組みに迷わず「YES」と言えるようになり、障壁を取り除き、ビジネス成果を加速させることができるのです。 

SASE Deployment Made Simple with Cato | Download the white paper

4.スタッフの満足度と定着率 

定着し成長するチームづくり 

CIOは、人材の流出が夜も眠れないほどの懸念であるとよく語ります。熟練したITおよびセキュリティの専門人材が世界的に不足している中で、経験豊富な人材のモチベーションを維持することは容易ではありません。多くのチームは断片化したツールやレガシーインフラに圧倒され、受け身の対応に終始しています。こうした火消し作業は士気を削ぐだけでなく、専門的な成長の機会も制限し、優秀な人材がよりやりがいのある役割を求めて他所へ流出する要因となっています。 

Catoでは、機能を単一のSASEプラットフォームに統合することで状況が一変する様子を見てきました。ポイントソリューションの運用負荷を取り除き、日常的な作業を自動化することで、ITチームはより高付加価値のプロジェクトに集中できるようになります。この明確な目的意識と集中力は、仕事への満足度向上、エンゲージメント強化、そして定着率の向上へとつながり、CIOとそのチーム双方にとって大きな成果となります。 

5.ITの価値の認知 

ITをコストセンターから戦略的推進役へ 

CIOは、ITが戦略的な役割ではなくバックオフィス業務として見られることが多い現状に不満を抱いています。ビジネスのあらゆる重要機能を支えているにもかかわらず、ITは何かが故障した時や予算の正当性を説明する必要がある時にしか注目されないのが実情です。この可視性と認知度の低さは、投資の確保、経営戦略との整合、優秀な人材の獲得を難しくしています。 

SASEがこの状況をいかに逆転させられるかを、私は目の当たりにしてきました。機能を統合し、TCO削減、セキュリティ態勢の向上、俊敏性の向上といった測定可能な成果を示すことで、CatoはCIOがまったく異なるストーリーを語れるようにします。レガシーインフラを維持するだけの存在から、ITはデジタル変革を推進する原動力へと変わります。この変化は、組織内におけるITの存在感を高めるだけでなく、本来あるべき戦略の場にITが参加する権利を確立するのです。 

安心感の提供 

これら5つの核心的な課題に対し、堅牢なSASEプラットフォームで対応することで、CIOは自らのインフラが安全で強靭性を備え、将来のあらゆる状況に備えられているという安心感を得て、より安らかに眠ることができます。チームが高いエンゲージメントを持ち、セキュリティ態勢が盤石であり、その戦略的価値が全社で理解されているという確信を持って、自信を持って組織を導くことができます。 

2024年末に展示会で登壇する機会があり、Catoのブースにいたところ、一人のお客様が挨拶に立ち寄り、当社のソリューションに非常に満足していると話してくれました。私が「CatoのSASEプラットフォームで一番気に入っている点は何ですか?」と尋ねると、彼の答えは技術や機能についてではありませんでした。彼はただ一言、こう言ったのです。 「夜、ぐっすり眠れるんです。」 

この彼の言葉がすべてを物語っていました。それは、CIOが本当に求めているもの──複雑さの中での明確さ、混乱の中でのコントロール、そしてインフラが単に生き残るだけでなく、将来のビジネスを支えられるという自信──を見事に表していたのです。これこそが、私がCatoを通じて何度も目にしてきた真の価値なのです。

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Eyal Webber Zvik

Eyal Webber Zvik

Senior Vice President, Product Marketing and Strategic Alliances

Catoのプロダクトマーケティングバイスプレジデント。プロダクトマーケティングディレクターで構成されるグローバルチームを管理し、会社のメッセージング、ポジション、プレスやメディア対応などを担当しています。Catoのプロダクトマネジメント組織を統括し、SASEビジョンをグローバルなクラウドサービスとして成功させた実績があります。Cato Networksでの数年間の経験を通し、様々な企業や市場において数十ものSASEプロジェクトに携わってきました。エンジニアリング、製品管理、製品マーケティングの分野において20年以上のICT経験を誇ります。

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