複数拠点の接続

複数拠点の接続

WANが生産性に弊害を及ぼしている場合があります。MPLS技術の導入に数週間から数ヵ月要することもあります。IT責任者から、「MPLS技術の提供が各拠点の稼働を妨げる理由」を説明する必要があるという相談を受けることが多々あります。機動力がビジネスの成功にかつてないほど重要になっている今、これは由々しき状況といわざるをえません。

パフォーマンスを犠牲にすることなく、複数拠点を迅速かつ低コストで接続するにはどうすればよいのでしょうか? クラウドネイティブSD-WANが、この課題を解決します。

SD-WANに関するよくある質問

  • SD-WANとは?

    SD-WAN(ソフトウェア定義型広域ネットワーク)デバイスを企業の拠点にセットアップして、MPLS、LTE、ブロードバンドインターネットサービスなど、基盤となるあらゆる転送サービス全体にわたって、デバイス間に暗号化されたオーバーレイを構築できます。

  • SD-WANのメリット?

    帯域幅コストの削減:MPLSの帯域幅は、高額なコストがかかります。「ビット当たりの価格」で見ると、MPLSは公共のインターネットの帯域幅よりもかなり高額です。正確なコスト比較は、立地条件をはじめとするさまざまな変数によって異なります。MPLSは、単に帯域幅あたりのコストが大幅に高いだけではありません。MPLSリンクのプロビジョニングは、数週間から数ヵ月かかることが多いのに対し、同等のSD-WANの導入は多くの場合、数日で完了します。ビジネスにおいては「時は金なり」です。ボトルネックとなっているWANを排除することが大きな競争力につながります。
    公共のインターネットを信頼性の高いネットワークに転じる:アクティブ/アクティブ構成で実行される複数のデータサービスを使用して、拠点間を接続できます。ダウンタイム時にセッションを別の転送に切り替える、1秒未満のネットワークフェイルオーバーにより、アプリケーション中断を回避できます。
    安全な通信:暗号化された接続により、すべての転送にわたって、実行中のトラフィックを保護します。
    オンデマンドの帯域幅: 帯域幅を即座に増減して、重要なアプリケーションに必要な帯域幅を必要なときに確保できます。
    即時の拠点立ち上げ:MPLSでは数週間から数ヵ月かかる新しい拠点の立ち上げを、わずか数分で完了できます。SD-WANのノードは自動的に構成され、4G/LTEを使用してすぐに展開することができます。

  • SD-WANの採用を推進する主なトレンド?

    これまでは、マネージドMPLSサービスなどのレガシー通信事業者サービスを利用してネットワークが構築されてきました。これらのサービスはコストが高く、サービスを開始するまでに数週間から数ヵ月を要し、簡単な変更でもサービスプロバイダーのサービスが必要です。
    SD-WANは、このような状況から脱却し、ITネットワークにアジリティとコスト効率をもたらします。SD-WANは、複数のインターネット接続を利用して拠点間を接続し、暗号化されたオーバーレイでアグリゲーションを行います。オーバーレイのポリシー、AAR(アプリケーションを意識したルーティング)、動的リンク評価により、基盤となるインターネット接続の利用を最適化できます。

    最終的にSD-WANは、安価な公共のインターネットを利用して企業が必要とするセキュリティと可用性を提供し、適切なパフォーマンスと稼働率を実現します。

  • SD-WANの制限?

    グローバルバックボーンの欠如: SD-WANアプライアンスは、基盤となるネットワークインフラにセットアップされます。つまり、SD-WANアプライアンスだけではなく、パフォーマンスと信頼性の高いネットワークバックボーンも必要です。
    高度なセキュリティ機能の欠如: SD-WANアプライアンスは、最新のネットワーキングの多くのユースケースに対応していますが、セキュリティ要件には対応していません。このニーズを満たすために、多くの場合、さまざまなベンダー(CASBなど)のセキュリティおよびネットワークアプライアンスのパッチワーク管理が必要です。また、各アプライアンスを社内のIT部門やMSPが調達、プロビジョニング、管理する必要があるため、ネットワークのコストと複雑さが増します。
    テレワークをサポートしない: SD-WANアプライアンスは、拠点間の接続用に構築されています。SD-WANアプライアンスは、リモートワークの安全な接続には対応していません。